戦後最後の花婿移民奮戦記

日本に生まれ、異国の地に渡り住んだ私のつたない思いをつづります。

2017年11月20日 月曜日 黒人の日…

今日は、黒人の日。
ブラジルでは、黒人がクローズアップされる。
昔から、黒人は奴隷として虐げられてきた。
奴隷制度は、もう、ない。
世界的にも、奴隷はいてはいけない。
でも、ブラジルの大学制度では、
カラーピープルといわれる黒人に特別枠が設けられている。
経済的に恵まれていない人が多く、
教育の機会を与えようという制度だ。
ところが、これって正直、差別じゃない?
っていつも疑問に思う。
ただ、ブラジルの複雑な経済の仕組みにより
低所得者層に焦点を当てるシステムを作れない状況にないから
仕方がないのである。
なにを言いたいかというと…
ブラジルは、大金持ちがこういう優遇措置を利用し、
こういった援助を必要とする人々が恩恵を受けられないからである。
その一方、
このシステムのおかげで、
難しかったブラジルの入試はより一層難しくなり
日本のそれとは、比べ物にならないほど
大学に合格するのが難しくなった。
いま、現在、現役で合格できるのはごくわずか。
その理由は、まず、経済的なことが言える。
日本のように誰でも入れるところではない。
日本では、3人に1人は大学。
こちらは…調べてみればいい。
基本的に、大学に行かれるような経済状態の人なんてごくわずか。
だから、せっかく大学に受かっても、
通えない…なんて人はざらである。
近年、ブラジルのセンター試験でトップになった人は、
ビーチサンダルをはいた、
公立の学校に通うふつうの男の子だった。
ふつう…
ふつうってったって、
私立の大学なんていけない。
穴の開いたスニーカーもはけない。
着ていく服だって選べない。
だって、一着あればいいってくらい貧しく
クラスのみんなが貧しいのに
その貧しいクラスのみんなが彼のことを
いじめるくらい
寡黙で愚直な彼だった。
そんな素朴な彼の居場所は図書館だった。
いつも、読書にふけっていたという。
彼の頑張りはニュースにもなった。
褐色の彼は、黒人の血が混ざっているに違いない。


ブラジルの大学受験で現役合格が少ないのは、
経済的な問題によるもので学力の問題ではないことが多い。
ほとんどの大学生は浪人をして…
もっといえば、社会人が専門知識を深めるために入る。
だから、みんな年がいっている。
しかも、仕事の合間を縫いながら勉強するから、
大抵、留年。
または、休学して…卒業。
だから、既定の年数で卒業する人なんてほぼいない。


日本の場合、
苦学生がたくさんいた。
でも、ブラジルの場合、
苦学生はほとんどいない。
そんな仕事がないからだ。
だれも、雇ってなんてくれない。
しかも、苦学していたら、お金は中途半端
学業なんて、疲れて身に入ったもんじゃない。


うちの子供たちは、なんとかスレスレで現役合格したが
運がよかっただけ。


以前、生徒に身分制度について質問された。
ただ、身分制度がなくなったっていうのは法律の話。
みんなの心には残り続けているんだ…
と説明した私を思い出した。


黒人の日に…
奴隷制度はなくなっても
世界的にいい意味でも悪い意味でもクローズアップされる黒人について考えてみた。

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