危険なウィルスを死滅させる最新型の紫外線(UV)ランプ。
危険なウィルスを殺すといわれる紫外線C波(UVC)。
殺菌、ウィルス対策、かび防止に利用されている。どこにかというと医療機関や食品加工業などの施設。
ところが、紫外線C波(UVC線)は危険性が高い。皮膚がんや眼疾患を引き起こすので人には使用できないし、居ないところでないと有害になってしまう。
そんな中、米コロンビア大学(Columbia University)の研究者らの取り組みがある。
この大学の放射線研究センター(Center for Radiological Research)が目をつけたのが「遠紫外線C波」。
遠紫外線C波の波長は222ナノメートル : 人には無害、ウイルスにとっては有害。
この円紫外線C波の波長は、人の皮膚や目の表面を貫通できないため、同センターのデービッド・ブレナー(David Brenner)所長は主張する。つまり、従来の紫外線C波のランプでは危険なため、いろんなところに置けなかったが、この遠紫外線C波のランプは、どこにでも置けるというのである。しかも、Covid-19を殺す作用があるため、感染拡大を食い止めることができるというのである。
このコロンビア大の研究チームは2013年、薬剤耐性菌に対する遠紫外線C波の有効性の調査を開始し、インフルエンザを含むウイルスへの遠紫外線C波の利用、そしてこのパンデミックの主役、新型コロナウイルスを研究対象とした。
表面に付着した新型コロナウイルスをUVC線が数分以内に死滅させる
ブレナー所長によると、「3~4週間前」に始めた実験により、表面に付着した新型コロナウイルスをUVC線が数分以内に死滅させることが明らかになっているという。
人体への影響
遠紫外線C波が人体に無害であるかどうか。上記の実験と並行して行われ、マウスを使った実験では、遠紫外線C波に人への使用を想定した強度の20倍の強さで
1日に8時間照射、週に5日間照射
開始から40週が経過し、マウスの目や皮膚を検査したところ、異常は認められなかったと、ブレナー所長は話している。さらに20週間、実験を継続し、安全性の確認をしていくという。
今後、感染者がせきやくしゃみをした時にどうなるかなど、幅広く遠紫外線C波の実験は続く予定だとしている。特効薬を開発しようとしている中、殺菌する別な角度からの研究の成果に期待したい。
この研究は、2013年から行われている。もう、7年間の研究が続けられているのである。ちょっとした、考え方や見方を変えることで、視野が広がり、そして世界も広がるのである。人の生きている限り、ウィルスは存在し続ける。ウィルスは、人につきものだから。ウィルスは生き物とは、言えない。なぜなら、生き物の条件を満たしていないからである。そのウィルスを毛嫌いすることなく、ウィルスから守られる環境づくりができることを切望している私がここにいる。
サンパウロは、近々、ロックダウンするかもしれない。現場の医療機関に携わる人々の甚大なる努力をよそにボルソナーロ大統領の暴言は続くが、早々に収束してほしいものである。
Covid-19は、政治問題でも経済問題でもない、純粋な健康問題であることを忘れてはならない。中国が、アメリカが、外出が、店を閉めなきゃ…開けなきゃ…という議論の前に最前線で頑張っている人々のことも議論してほしいものである。