戦後最後の花婿移民奮戦記

日本に生まれ、異国の地に渡り住んだ私のつたない思いをつづります。

雲のように生きたい…

2021年02月24日 水曜日 悪貨は…

【悪貨は良貨を駆逐する】


質の悪い人がいると、その影響でよい人も駄目になってしまうということ。
  
中世から18世紀ころまで、ヨーロッパには紙幣がなく、貨幣はすべて、銀貨、銅貨。
王は、財政の窮乏を救うために貨幣の質を落とした。そのため、人々は、良貨をためて、悪貨で取引をしたため、市場から良貨が消えてしまったことからきた言葉。グレシャムの法則ともいう。


視聴率に左右されるテレビ番組、SNSの「いいね」の俗悪化は、この典型かもしれない。



昔、ローマにニケフオロス二世という皇帝がいた。ある日、宮廷に老人が訪れた。その老人は、兵役につきたいと願い出たそうである。皇帝はその理由を聞いた。くだんの老人、いんぎんに答えて曰く、


「陛下、わたしは、昔にくらべ、力持ちになりました。若いころは、菌か一塊で逢った穀物は、自分で運ぶことができず、ロバ二頭の背に付けてようやく運びましたが、いまはその時の二倍の金貨で買った穀物でも、楽々と自分の肩にかつぐことができます。」


この老人の皮肉たっぷりの直訴、その結果はどこにも記されていない。

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