2018年08月22日 水曜日 日本語を知るために…
ちょっと、日本語のあいまいさの中にある日本人ならではのファジーな心を理解できるよにちょっと、日本語を分析してみた。それを何回かにわたり、まとめてみようかと思う。また、苦手な外国語を勉強するときのコツもちりばめてみているので、ちょっと期待してほしいな。
その1:あいさつ
日本語の挨拶には、色々ある。朝の挨拶だけをとっても「おはよう」「おはようございます」「おっはー」「オッス!」などなど。
お昼になれば、「こんにちは」。でも、このお昼という時間が曲者(くせもの)。お昼は、何時から何時といえば、「うーん」と考えてしまう。大体、午前10時ごろから午後4時くらいだろうか。
夕方というより、あたりが薄暗くなってくると、今度は「こんばんは」。
日本語を話すうえで、時間の感覚は、「あいまい」である。ただ、この「あいまい」さのなかにも、しっくりくるものと来ないものを敏感に見分ける能力をもっているのが日本人である。
さて、そんなファジーな日本語のなかで、覚えるとよい日本語の挨拶がある。
それは、『どうも』。
「先日は、どうも」
こういえば、すべてを言わなくても、すべてを表している。そう、先日、つまり、この挨拶をした日からちょっとさかのぼったときに、なにか相手としていた、相手にお世話になった、など様々なファジーな状況を言い表すことができているのである。
「いや、ちょっと、どうも」
こう、言えば、相手の提案に対してちょっと賛成できないということを言い表している。また、「今日、ちょっと、飲みにいかない(・・?」って言われたとき、都合が悪いな、とか、その人とは馬が合わなくて行きたくないなと思ったら…
「いや、ちょっと、どうも」
素晴らしい表現力である。これだけ言えば、すべてを表しているのである。もちろん、話し相手が、自分の本心を見抜くかどうかは、その相手次第である。大切なことは、苦手な外国語を話そうとしたとき、相手に自分の意志を通じさせればよいのである。
そのコツは…
・短文を多用する。
この二つを覚えておくとよい。
もう少し、「どうも」の説明を続けよう。実は、この「どうも」は、あいさつ意外にも使える。
「どうも、わからないんですよね」
何度考えても、よくわからないときに使う。
「どうも、無理でした」
万策尽きたときに使う。
「どうも、事実とは違うようだ」
色々考えてみると、それ(いま、起きていること)とは違う真実がある気がするときの表現である。
「どうも、雨みたいだ」
いま、晴れて、おひさまが照っているけれど、雲がだんだん厚くなって雨の降る湿った風が吹き出したときに使える表現である。
「どうも、難しい」
なんだか簡単なことのようだったがいざやってみると難しいときの表現である。
「どうも、厄介(やっかい)なことになった」
本当は簡単なことだったが、何かのきっかけで複雑になってしまったときに使う。一種、落胆している感じの表現である。
あいさつの表現にもどるが…
「どうもありがとう」
「ありがとう」の意味だが、ちょっとありがたいという気持ちを強調している。
「どうもすみませんでした」
「すみません」を強調した言い方になり、より「すまない」という気持ちを出した形になった表現である。失敗しちゃったときに使える便利な表現である。
「今日はどうも…」
この表現は、ちょっと曲者(くせもの)。このあとに何が来るかで意味が変わってしまう。たとえば、
「今日はどうもありがとう」
話し相手が長時間にわたり何かをしてくれて、感謝の意を表すときに使う。
「今日はどうもおかしい」
いつもの調子と違うときに使える。ただ、不調のときに使う。自分自身がいろいろと試してみるのだが、しかも、普段と変わらないことをしているにも関わらず、うまくいかないときの表現。「えー、こんなはずじゃなかったのにな(・・?」っていう気持ちを表している。
そうかと思うと、普段通りにしているのにもかかわらず、雰囲気がいつもと違うときにも使う。周囲を疑うときに使える。
「今日はどうもすみませんでした」
大失敗や大失態をしたとき、周りの人に気持ちを込めて謝るときに使える表現である。
というわけで、今回はいろいろと使える「どうも」について書き散らかしてみた。
私の文章、「どうもまとまらないんですけど…」 (つづく)