2018年03月17日 土曜日 命日…
あれから、24年が経った。
24年前、私たちは大農場に住み込んで、働いていた。
妻は妊娠していた。
24年前の今日、妻は出血しているのに気がついて、主治医に電話しにいった。
当時、電話なんて、なかったから、
2㎞離れた高速沿いにあった公衆電話まで歩いていった。
主治医の判断で、すぐに診察したいとのこと…
私は、呼び出されて
カンピーナスの中心地まで、フォルクスワーゲンのカブトムシで妻と急行。
胎児の心音が聞こえない…
超音波診断を別なところでして、その結果…
即入院ってことになった。
だから、また、入院の準備・手続きするのに一度大農場の我が家に引き返し、
慌てて、また、出かけた。
私も一晩、付き添った。
農作業で疲れていたが、心配で一睡もできなかった。
点滴をしている妻。
その液がなくなりかけ、看護婦を探した。
夜勤の看護婦は、眠っていた。
その眠っていた看護婦を起こして…
やっと、点滴を取り替えてもらった。
翌日、妻は、子宮をきれいにされた。
これで、自然流産した妻の子宮は、きれいになった。
フォルクスワーゲンのカブトムシが、
医者しか止めてはいけない駐車場にいれてしまったので、
病院の警備員に怒られた。
あれから、24年。
あの病院は、つぶれて、もう、廃墟となった。
あのときは、必死で…
とにかく、乗り切っただけ。
いまは、大学に通う二人の娘と息子に囲まれながら過ごしている。
あの命日は…もう、遠い過去の思い出となってしまった。
遠い過去になった思い出も
今もなお、私のこころのなかで生き続けているのである。