戦後最後の花婿移民奮戦記

日本に生まれ、異国の地に渡り住んだ私のつたない思いをつづります。

雲のように生きたい…

2017年10月22日 日曜日 開国…

江戸時代後期の「開国」について、久々にまとめてみた。


何回もまとめているけど
いつも、面白いなと思う。
江戸時代は262年間、続いた。
日本の歴史上、結構長い期間続いた。
理想的な幕府を豊臣家の滅亡とともに築き
そして、牙城を江戸に…
大名の配置に気を配り、うまくいっているかのようだった。
ところが…
江戸幕府の理想は
現実の財政難と相反したものとなっていく。
その原因として


参勤交代
度重なる飢饉
江戸の大風…


色々な原因が財政を悪化させ

4度の立ち直りを夢見て改革を行った。
この改革…


享保の改革(徳川吉宗) → 約30年間続いた
田沼意次(おきつぐ)の政治 → 約15年間続いた
寛政の改革(松平定信) → 約6年間続いた
天保の改革(水野忠邦) → 約2年半続いた


最初の享保の改革から続いた期間に注目である。
各改革ごとに半分になっている。
これは、いかに改革が長続きしないものかを物語っている。
しかも、回を重ねるたびに短くなっていることに注目すべきである。


よく、この時期のことを勉強するとき、
すぐにどんな内容の改革が行われたのかを丸暗記する人がいる。
それでは、すぐに忘れてしまう。


私は…
いつも、どれだけ続いたことのなのだろう…という素朴な疑問に注目する。
改革を継続できたということは…
民衆が納得のいく改革だったと受け取れるからだ。
となると…
享保の改革をした徳川吉宗さんってとっても、改革が上手だったのかなって
想像できる。
じゃ、徳川吉宗さんってどんな人柄だったんだろうって調べたくなる。
どんなお母さんやお父さんに育てられたんだろうって。
すると…
意外なことがわかってくるのである。


という風にすると歴史が面白くなる。
教科書に書いてあることだけを覚えようとしても
なんも面白くないし、わからない。
教科書はあくまでも知っている人が読めば、そうなんだよなってうなづけるように
書いてある。
なぜかというと…
見開き1ページで、その単元の内容を収めるようにしているためだ。
原稿の文字数も決められている。
教科書検定もある。
色んな制約から、
とってもわけのわからない
勉強嫌いな人を製造する本が出来上がるのである。


話がそれてしまった。
とにかく改革のなかで、とっても好きな人は徳川吉宗。
紀伊の藩主だった。ご両親のこと、幼少の生活のこと。彼の手腕を調べてみるといい。
とっても、歴史が、そして、彼が好きになるかも…


江戸幕府を苦しめた財政難を打開したいと…
4度の失敗に終わった改革に立ち上がったのは大老である井伊直弼。
朝廷にも意見をきかず、
長く続いてきた鎖国政策の方向転換を決めた井伊直弼。
そう、「開国」を彼の独断で実施するのである。
あの当時東南アジア諸国に調印させまくった「不平等条約」に
日本も調印しちゃったのである。
よく勉強すれば、アメリカとだけ、条約を結んでいない。
日米和親条約を結んだとき
実は、アメリカだけではなく、イギリス、ロシア、オランダとも和親条約を結んだ。
日米修好通商条約を結んだとき
オランダ、ロシア、イギリス、フランスとも修好通商条約を結んでいるのである。
それを「 安政の五か国条約」という。


この「開国」は、不平等な条約とはいえ、日本に希望を持たせるものだった
井伊直弼は考えた。
ところが…
現実は甘くない。
大量の金貨が流出してしまい、
安い綿織物が輸入され国内織物産業が大打撃。
しかも、生糸は安価に大量に輸出され、品不足。
景気がよくなるどころか
ますます、悪化の道をたどるのである。
踏んだり蹴ったりとはこういうことだ。


そして、物価の上昇が抑えられず、人々の生活はますます苦しくなっていったのである。


みなさん、ご存じの通り、井伊直弼は…
安政の大獄をした張本人。
反江戸幕府派の武士を厳しく処罰した事件である。


そして、自らの政策失敗に責任を取る形で、
この安政の大獄に不満を持った尊王攘夷派の武士たちに殺される。
自業自得だったのかもしれない。


ただ、「開国」の道しか、日本に残されていなかったと
大老 井伊直弼は思ったのである。
そうでなければ、
朝廷の意見も聞かずに、不平等条約を受け入れるということをしなかっただろう。


激動の瞬間を生きたこの時代。
このあと
音を立てるように江戸幕府は滅亡への道をたどっていくのである。


ただ、なぜ、アメリカが必要にせまった開国なのに…
貿易は日本とそれほどしていない。
疑問に思わないだろうか。
そして、なぜ、世界が日本という極東の国に目を付けたのか…
疑問に思わないだろうか。
ちっちゃな極東の島国、日本。
日本人はとかく
世界一、優秀な…
といいまくるが、
その世界の東のはじっこの国をなぜ、世界の中心的に活躍していた
イギリス、ロシア、オランダなどが目を付けていたのだろうか。
って不思議に思わないだろうか。


だから…
開国を学ぶとき、
世界で何が起きていたのかを合わせて学ぶようにカリキュラムされている。
よく、覚えておくといい。
そのときのイギリス、アメリカ、ロシア、東南アジア、とくにインド…
そのあたりの国々に起きたことを見てみれば、
なるほど…
っと思えるのである。


とまとめてみると、
やっぱり、
「歴史って本当にいいもんですよねぇ。」と言いたくなるのは私だけだろうか。


今週、一週間ほとんど更新しなかったわりに、超大作を書いてしまった。
本来、ここに書こうと思った内容ではないが、書きだしたら止まらなくなった。


とにかく
この続きは、教科書では、「江戸幕府の滅亡」になるのである。

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